- 起業リスクは?
- 家事代行は儲かる?
- 家事代行を開業する手順は?
このような疑問にお答えします。
- リスクは借金と責任
- 自宅で開業すれば資金0円
- フランチャイズ加盟で開業する方法もある
- 個人事業主なら税務署に開業届を提出するだけ
上記のとおり、自宅で個人事業主として開業するならお金も手間もさほどかかりません。
ということで、記事前半では「家事代行について」「開業タイプ」を解説し、後半では「開業手順」「リスク」を紹介します。
記事を読み終えるころには、起業の手順がわかるだけでなく集客方法やリスクも把握できますよ!
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家事代行サービスとは
家事代行サービスは、家事のプロが掃除や料理を代行するサービスです。
ハウスクリーニングや家政婦と間違われることがありますが、3者のできることは違います。
家事代行 | 家政婦 | ハウスクリーニング | |
サービス | 日常的な家事 | 日常的な家事 | 専門的なクリーニング |
スタッフ | 家事が得意な主婦 | 家事が得意な主婦 | 専門知識・技術を持ったプロ |
掃除道具 | 家にある道具 | 家にある道具 | 専用の掃除道具 |
料金 | 時間×単価 | 依頼主による | 1回の作業分 |
利用頻度 | 高い | 高い | 低い |
家事代行サービスと家政婦の大きな違いは「雇用形態」です。
お客さまと依頼者の間に入るのが「家事代行サービス」。
依頼者と直接、雇用契約を結ぶのが「家政婦」になります。
また、家事代行サービスの依頼時間は1〜3時間が一般的ですが、家政婦は3時間〜住み込みなど長時間の依頼も可能です。
≫ 家事代行サービスと家政婦の3つ違い!メリット・デメリットも解説
市場規模
家事代行サービスの市場規模は2016年時点で879億円です。
さらに野村総合研究所によると、将来市場規模は8,130億円とも予測されています。
また、タウンページデータベースの調査結果では事業者数は2014年時点で629社。
現在も増加傾向にあります。
家事代行サービスの増加理由
家事代行サービスが増えている理由は以下の4つが考えられます。
- 共働き家庭の増加
- 単身者の増加
- 高齢者の増加
- 家事に対する価値観の変化
さらに、IT技術が発展したことにより「利用者」と「ハウスキーパー」を直接つなぐマッチングサイトも登場。
事業者が仲介せずに済むので利用料金も大幅に下がりました。
以上の理由から、家事代行サービスがより身近な存在になったのです。
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主な利用者
男女問わず一人暮らしの社会人や共働き世帯、高齢者まで幅広い利用者がいます。
なかでも高収入の共働き世帯、そして30代独身男性が最も利用中。
以下は「既婚の一般世帯」の家事代行サービス利用者です。
別のデータでは、「一人暮らしの30代男性」が21.4%と最も多く家事代行サービスを利用しています。
共通しているのは「日々忙しく家事をしている時間がとれない」ということ。
国内では少子高齢化が進み、単身者や共働き世帯も増加しています。
今後ますます家事代行サービスの需要は高まるでしょう。
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料金相場
当サイトで家事代行サービス10社以上の料金を調べた結果がこちら。
料金/1時間 | 2,000円〜4,000円 |
---|---|
交通費 | 無料〜1,000円 |
延長料金 | 500円〜1,500円 |
指名料 | 無料〜500円 |
鍵預かり料 | 無料〜1,000円 |
割増料金(早朝・深夜) | 25%〜50% |
お試しプラン | 4,000円〜6,000円 |
「最低2時間から依頼可能」という業者が多いので、依頼1回につき利用料金4,000円〜8,000円が相場です。
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家事代行の開業タイプ3つ
続いて、家事代行の開業タイプ3つをチェック。
- 個人事業主になる
- 法人として開業
- フランチャイズ加盟による開業
個人事業主になる
もっとも一般的な起業方法です。税務署に開業届を提出するだけ。
開業には特別な資格も必要ありません。
とはいえ、知識やスキルアップ、顧客の安心感を目的として資格取得する人もいます。
サービス内容の決定や集客、現場でのサービス提供まですべて一人で行います。
一方、家事代行マッチングサイトに登録し、サービス提供だけすることも可能。
集客はすべてマッチングサイト側でしてくれるので楽ちんです。
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法人として開業
法人として開業する場合はハウスキーパーだけでなく、経営者としての視点も必要になります。
社員を雇用する場合はなおさらです。
個人事業主と同じく、開業にあたっては特別な免許や資格は必要ありません。
フランチャイズ加盟による開業
フランチャイズ加盟して開業する方法もあります。
デメリット |
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メリット |
|
毎月ロイヤリティでかかったりサービス内容に制限はあるものの、企業の看板を借りれるのは大きなメリットです。
相談は無料。興味のある方は話を聞いてみるといいですよ。
家事代行サービスの開業5STEP
それでは、家事代行サービスの開業手順を見ていきましょう。
例として、個人事業主として一人で開業するパターンを解説します。
- 事業計画
- 必要な資金の準備
- 開業の手続き
- メニュー・料金プラン作成
- 集客する
事業計画
まずは事業計画書を作成しましょう。
自分で見るのはもちろん、家族や他人に見せるためです。出資者がいたり銀行から融資を受ける際には必須になります。
- 自分の経歴、プロフィール
- 理念、目的、ビジョン
- 事業概要
- サービスの特徴、強み
- 市場や競合の状況
- 開業資金・調達方法
- 収支計画
必要な資金の準備
開業資金は「設備費用」と「運転資金」が必要です。
設備費用
自宅を事務所代わりにするのか、新規で物件を借りるのかによって必要な資金は異なります。
自宅なら0円でも開業可能。
テナントや事務所を借りる場合は、不動産会社に支払う物件の初期費用のほか、デスクなど設備費用がかかります。
運転資金
売上がなくてもテナントの家賃や光熱費は毎月かかります。
少なくとも半年〜1年分の諸経費+自分の生活費は準備しておきましょう。
ちなみに、日本政策金融公庫の「2021年度新規開業実態調査」によると、開業費用は500万円未満が42.1%と最多です。
参考までに、「法人で開業」「フランチャイズ開業」の資金の目安も記載しておきます。
個人事業主 | 0円〜 |
---|---|
法人として開業 | 100万円〜300万円 |
フランチャイズ開業 | 30万円〜200万円 |
開業の手続き
個人が家事代行サービスを開業する際は、税務署に「開業届」を提出すれば完了!
特別な資格や免許は必要ありません。
ただし、サービス内容に高齢者の身体介護も含む場合は「介護職員初任者研修」の資格が必要になります。
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メニュー・料金プラン作成
サービスメニューや料金プランを作成しましょう。
「数ある家事代行サービスの中から、わざわざあなたに依頼する理由は何なのか?」
この点を掘り下げると、他社との差別化を図るメニューを打ち出すことができます。
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集客する
集客方法は主に3つあります。
- ホームページ
- チラシのポスティング
- ウェブ広告
ホームページ
商売をするならホームページは必須。というのも老若男女、調べたいことがあればまずネット検索するからです。
サービスメニューや料金、自社の強みを打ち出したホームページを作成しましょう。
予算があればウェブデザイン会社に発注すると間違いありません。
予算を抑えたい場合は「ココナラ」など、クラウドソーシングサイトで個人のデザイナーに依頼しましょう。
チラシのポスティング
チラシのポスティングも有効です。なぜなら、サービス提供する地域に絞り効率的にチラシを配布できるから。
さらに、インターネットを利用しない高齢者にもアプローチ可能です。
チラシ制作からポスティングまで一貫して企業に依頼できますが、数万円〜数十万円の費用がかかります。
費用を抑えるのであれば、チラシを自社で作成するかクラウドソーシングサイトで依頼しましょう。
ウェブ広告
ウェブ広告は、「バナー広告」や「リスティング広告」などさまざまな種類があります。(単語は覚えなくてもOK)
インターネット利用者に効率よく訴求できますが、自分で設定から導入するのはやや難しいです。
ウェブ集客専門の企業に依頼もできますが、やはり数万円〜数十万円かかります。
そこでおすすめなのが「SNS広告」。FacebookやInstagramなどです。
見込み客を絞り込む精度が高く、少額からできるため個人事業主でも始めやすいのがポイント。
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家事代行業の起業リスク3つ
家事代行の起業リスクは3つあります。
- 借金が残る可能性
- 事業者に大きな責任が伴う
- 売上は不安定
借金が残る可能性
銀行融資や企業から出資を受けている場合、失敗したときに借金が残ります。
個人事業主として開業するときは十分な自己資金を準備するか、初期費用をできる限り抑えましょう。
事業者に大きな責任が伴う
法人の場合は有限責任となり、事業の責任や借金返済は出資額の範囲内となります。
一方、個人事業主は無限責任です。事業で発生する責任をすべて背負うことに。
たとえば、お客さま宅の高級家具を壊したり、お客さまにケガを負わせたりした場合に発生する損害賠償など。
開業の際には損害賠償保険に加入するので、大事には至らないと思いますが事業者には大きな責任が伴います。
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売上は不安定
定期サービスを依頼してくれる顧客が増えるまで売上は不安定です。
だからといって、早朝・深夜まで働き体調を崩しては元も子もありません。
有給休暇や福利厚生もないので出費がかさんでしまいます。
まとめ:家事代行の起業はこうする
今回は家事代行の起業について解説しました。
- 家事代行の市場は伸びている
- 個人事業主として開業するのが一般的
- 自宅で開業するれば0円で開業できる
- 失敗すると借金が残ることも
- 個人事業主は「無限責任」となり大きな責任を伴う
環境次第では無料で開業できます。
リスクや責任もありますが、得意な家事を仕事にできるのは素晴らしいことです。
休日や労働時間も自分でコントロールできますしね。
とはいえ「まだ自信がない」という方は、まず個人事業主としてマッチングサービスで働いてみてはいかがでしょうか。